2020年8月17日月曜日

DAIEI SPRAY on "NO ECHO"

DAIEI SPRAYはアメリカのWEBメディアであるNo Echoのインタビュー取材を受けました。インタビューアーはDan Agacki (DETENZIONE) です。
以下日本語訳です。


Dan Agacki (DETENZIONE) 著

2018年のこと。私は4月から始まるDETENZIONEのJapan tourの準備のためにツアーの日程とバンド名を熟読した。
2週間の長期間スケジュールでライブを決行することに不安があったんだ。

でもね、日本で実際ライブをすることで、その不安はすぐに消えた。
Japan tourで数々のバンドを観たんだけど、日本は素晴らしいバンドが沢山いる!
しかも、どれも深い音楽性を持っていると感じた。この事実はアメリカではあまり知られていないんだけどね、、、

ツアーの最後から2番目のライブ会場は秋葉原ikeBECKで、この日はマジックが起こった。
DAIEI SPRAYを観た。彼らのショーは全メンバーがエネルギーを放射していた。
まるでCan I Sayの時のDave Smalley在籍DAG NASTYを感じさせるMELODICなHARDCOREだ。
ライブの後、私はバンドを称賛した。もしDAIEI SPRAYがUSツアーをするならば企画するよ、ってKyoに連絡したんだよね。

さて、今年の2月に早送りするよ。DAIEI SPRAYのニューアルバム「Behind the Wall」のリリースから数週間後、
私は彼らのUSツアーをブッキングしていたんだけど、新型コロナウイルスによる世界的パンデミックが発生した。
残念ながらDAIEI SPRAYのUSツアーは延期することにしたよ。

無事Behind the Wallは3月にリリースされた。
彼らのサウンドは裏切ることなく、前作のIsn’t Brazingからさらに音色のパレットが広がってるね。
曲は依然としてメロディックなハードコアなんだけど、キャッチャーさを忘れていないし何より楽曲の柔軟性がある。
言うならばNaked Raygun等のシカゴのバンドにDCのレボリューションサマーを合わせたようなサウンドに感じたよ。

ギタリストのKyoとベーシストのOnoderaが、No Echoの"You're Need to Know About About"シリーズの質問にしっかり答えてくれたから見てくれ。

-パンデミックが猛威を振るう中、バンドの状況はどう?練習は出来てる?

Kyo / ライブはもちろん練習も難しい状況だよ。

Onodera / 密な状態を避ける為だったりで、日本の世の中的にライブハウスや音楽スタジオに集まりづらい状況が続いてるね。

-日本でのパンデミックはどう対応されているの?

Kyo / 政府からの自粛要請があったために多くの店は営業自粛していたけど、6月から営業再開した。でもやはり日常は戻ってこないね・・・。

Onodera / 職種によって不公平が起きている。感染リスクが高い職業は営業が普段通り出来ないし、国からの保証が十分では無いから本当に辛い思いをしている。ライブハウスや音楽スタジオ、飲食店や商業施設も。

-どこで練習してるの?家?それともスタジオを借りてるの?

Kyo / レンタルスタジオを予約して練習をしているよ。それは日本の最もスタンダードなやり方。なぜなら、都心部において家で大きな音でバンド練習することはすごく難しいから。だから、多くのバンドは自分のアンプさえ持っていないんだ。全てスタジオでレンタルしている。

-DAIEI SPRAYの出身はどこ?どのくらい活動してる?

Kyo /  2004年に青森県弘前市で結成し、2008年仕事の都合でVocalとGuitarのみ東京に移り住み活動を続けている。16年も活動していることになるね。

-どのようにしてパンクに呑めりこんだの?

Kyo / 初めてパンクのCDを買ったのは15歳の時で、The ClashのWhite Riotだった。1998年のことだったため世間には激しい音楽があふれていたわけで、初めて聴いたThe Clashのファーストアルバムは意外にも軽快に聴こえたのを覚えている。ちょうど同時期にNIRVANAのCDを買った。ライブ盤だった。
初めて聴いたハードコアはMINOR THREATで17歳の時だった。田舎に住んでいたからパンクバンドのギグに行くことは出来なかった。
snuffy smileのレコードは19歳の時に買った。栄森氏のレビューや記事に衝撃を受けた。今までのパンクへの概念が全て壊されて、これこそ本物のパンクだと思った。

Onodera / 自分が10代の頃は90年代の終わりで、周りは流行りのラウドロックみたいなのが主流だったんだけど、自分には合わなくて、80年代のスラッシュメタルとかを聴いてた。そういったバンドがDISCHARGE やMINOR THREAT、Verbal AbuseやRAW POWERなんかをカバーしていて、元のバンドも聴きたいと思って原曲を聴いたら、完全にそっち側(ハードコアパンク)にハマっていったって感じかな!


-いままで海外でツアーしたことある?アメリカとかは?

Kyo / DAIEI SPRAYは2019年に台湾、2020年に韓国でライブしたよ。すごい楽しかった。アメリカは個人的な旅行だけど、ニューヨーク、ワシントンDC 、ロサンゼルスに行ったよ!バンドでのUSツアーは未経験だね。

-何が君たちをUSツアーする決意をさせたの?

Kyo / 自分達の音楽はいろんな影響をうけてるけど、中でもアメリカのパンクハードコアは本当に特別なんだ。HUSKER DU, REPLACEMENTS, LEMONHEADS, NAKED RAYGUN, BHOPAL STIFFSとかね。本当に自分達の音楽にはアメリカの影響が多分にある。人生に一度はアメリカでバンドをプレイしたいっていうのは10代からの夢だよ。

Onodera / USツアーは絶対してみたいよねって合言葉の様にいつも皆で話してたよ!自分も憧れのバンドが多過ぎて、早くツアーを実現させたいね!

-あたらしいLPはどのようにして発売されたの?過去の作品と比べてどう?

DEBAUCHMOODとバンドによる自主レーベルSAKANADE RECORDSの共同でのリリースだよ。1stアルバム以来のネクストステージに突入するため、かなりハードな練習を実施した。曲もアルバム用に作ったし、バリエーション豊かなものとなった。おかげで良い評価がもらえたと思う。ちなみに、LPはもうバンド分の手持ちは無いんだよね。アメリカではSorry State Recordsで購入可能。

Onodera / 曲数が多い分、色んなタイプの曲をやれたかな!曲作りも時間を掛けてやったし!今出来る最高の音源が出来たと思うよ!

-今、東京のローカルシーンはどう?他のバンドで気になってるバンドはいる?

Kyo / コロナの騒動の前はすごくライブも多かったよ。いまは大変な状況だけど、みんな少しずつ前に進もうとしている。
若いバンドでいうと、PROM, wetnap, SAGOSAIDはカッコいいね。同じ世代だとTHE SAVAGESの新作が気になるね。

Onodera / WIPESと、北海道だけどDON KARNAGEも若くて勢いがあってカッコいいね!

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アメリカにおいて DAIEI SPRAY "Behind the Wall"は「Sorry State Records」からレコードで入手出来、Bandcampでも試聴可能。